深見まどか / Madoka Fukami

ピアニスト

深見まどか-プロフィール写真
©Mai Toyama

京都市生まれ。ピリオド楽器演奏から現代音楽新作初演まで多彩な活動を展開しているピアニスト深見まどかは、その深い音楽的アプローチ、無数の鮮やかな音色、魂の発露したサウンドで国内外の観客を魅了している。幅広い知識とレパートリーを持ち、とりわけ、フランス近現代作品への評価が極めて高い。

フランスPassavantMusicからリリースした2枚のアルバム「ドビュッシー12の練習曲/ラヴェル鏡」「ヴィルトォーゾ」は、「レコード芸術」誌にて2枚共に特選盤に選定された。2021年、NHK-Eテレ「クラシック音楽館」にて東京フィルと共演、松平頼則「主題と変奏」のソリストを務め、注目された。

東京藝術大学音楽学部付属音楽高等学校、同大学音楽学部を経て、パリ国立高等音楽院修士課程ピアノ科、古楽科、室内楽科を審査員満場一致の首席で卒業。在学中、ソシエテジェネラル、ADAMI、仏国立学術団体アカデミー・フランセーズなど様々な奨学金を受けた。エコールノルマル音楽院コンサーティストディプロマ取得。 ベルギー・エリザベート王妃音楽院アーティストインレジデンスも務めた。2012年、青山音楽賞新人賞受賞。 2015年、ロンティボー国際コンクールで第5位に入賞し、最優秀ラヴェル作品演奏賞を受賞。さらに、2017年にはブゾーニ国際コンクールのファイナリストとなり、最優秀現代音楽作品演奏賞を受賞。

シャンゼリゼ劇場、サルガヴォー、オルセー美術館、サルコルトー、ポルトカーザダムジカ、Bozar大ホール、Flagey Piano Days音楽祭、インターラーケン・クラシックス、パリ・ショパンフェスティバル、ルトゥケLes Pianos Folies音楽祭、「ドビュッシーピアノ作品全曲演奏チクルス」(ヤマハミュージックジャパン主催)、サントリーホールサマーフェスティバルなど国内外で活躍し、これまでにソリストとしてパリ室内管、ポルト国立管、フランス・パドルー管、ベルギー王立ワロニー管、イタリアバーリ市立管、東京フィル、芸大フィル、関西フィル等と、指揮者はエイドリアン・リーパー、フランク・ブラレイ、阿部加奈子、湯浅卓雄、西本智実、角田鋼亮、藤岡幸夫らと共演している。

ラジオフランスFrance Musique、NHK-Eテレ、RTBFラジオ、スイスSRFテレビ、NHK-FM、France 2テレビなどメディア出演も多い。

京都新聞「日本人の忘れもの知恵会議」、雑誌フィガロジャポン「私とパリ」号に寄稿。

ピリオド楽器の分野においても、2015年から毎年開催している「平野の家 わざ 永々棟」でのエラールピアノシリーズのリサイタルのほか、パリのシテ・ドゥ・ラ・ミュージック (フィルハーモニー・ド・パリ) 音楽博物館やPleyel Croissyでのリサイタルなど、活動を続けている。

フランス音楽への特別な思い入れとともに、邦人作品を含めた現代音楽にも強い関心を示し、ソロ・室内楽作品から協奏曲ソリストまで、数多くの世界初演を手がけている。

2020年、美術家の大舩真言と共に行なった無観客舞台公演「Depth of Light 美術×ピアノ×現代音楽」(ロームシアター京都メインホール) では、坂田直樹の新作を世界初演。サントリーホールサマーフェスティバルではクラングフォルム・ウィーンとの公演に出演。作曲家フィリップ・エルサンやエリック・タンギーからの信頼も厚く、2024年には世界初録音作品を含めたアルバムをリリース予定。

現在はエコールノルマル音楽院、大阪教育大学音楽表現コースにて後進の育成にも力を注いでいる。